
甲子大黒天(きのえねだいこくてん)と刻まれた板石形の石碑が目につきます。この石碑は明治29年(1896)に建てられた新しいものです。その脇に建つ灯籠型の石造物の竿(さお)と呼ばれる部位には「日本最初 甲子大黒天」の文字が刻まれています。これら石造物は子待塔(ねまちとう)といい、大黒天(大国主神)を礼拝本尊として豊作や金銭に不自由しないなどのご利益を願って、大黒の使いであるネズミにちなんで干支の甲子(きのえね)または子(ね)の日に個人または講中で夜遅くまで起きて精進供養(祭祀)する子待の供養に建てられたものです。